能楽堂での染色個展を開催しました。
私は大蔵流狂言の装束を制作しており、
そのご縁で今回の豊中不動尊 能舞台「紫苑閣」にて
展覧会をさせていただくことになりました。
開催にあたりご支援を戴きました
豊中不動尊の谷 真光ご住職を始め皆様に感謝申し上げます。
さて、展示会場は能舞台です。
美術館やアートギャラリーとは違った和の芸能空間です。
京都の染色は伝統芸能に育てられてきたという一面もあり、
能舞台こそ京染め本来の美的概念に沿うものであると考えました。
京都における伝統的なもの作りは
新しいものを生み出していこうとする
スピリットに裏打ちされています。
今回の展覧会では現代染色の美意識は
どうあるべきなのかを模索して
新たに制作した作品を
伝統芸能の和空間に展示するというチャレンジをしました。
作品展示作業にあたっては、
松の絵が描かれている「鏡板」・柱・橋掛かり・桧の床板等は
傷つけたり汚したりしないように、
細心の注意を払って作業にあたりました。
展覧会には多くの皆様にご来場いただきました。
短い会期でしたが私にとって有意義な展覧会でした。
皆様から会期中に賜りました称賛のお言葉や
ご助言を次の制作の糧として
これからの作家人生を歩みたいと思います。
ご来場いただきました皆様、ありがとうございました。

